思い出(その4)

治療が終わってベットでそのまま休憩していると、
痛みがさらに和らいできたのと一晩中痛みと格闘していたためか、
眠気に襲われそのまま3時間ほど眠ってしまった。

目が覚めるとお昼の2時半過ぎ。
無性にトイレに行きたくなり起床。
小便は急性膵炎のため出ず、代わりに大便が水様性。
トイレから出て手を洗った時にあることに気づく。
痛みが消えていた。
当時の内弟子が交代で見守りをしてくれていたのだが、
このことを伝えると驚いて改めて鍼の力を認識した様子だった。
痛みもないので蓮風先生に電話して状態を報告。
帰ってもよいとの判断で電車で帰宅の途に就いた。

帰宅後、心配していた母も安堵したので、
自分で車を運転して救急病院の担当医へ報告に向かった。
受付で報告に来たと伝えて数十分。
担当医と面談。
経緯と痛みがないことを伝えると同席していた看護師さんたちもあり得ないと不思議顔。
痛みもないので入院しない意思を伝えると医師に当然拒否された。
現代西洋医学では考えられないことだからダメの一点張り。
急性膵炎のガイドライン通りだと当然だとは思いますと伝えて、
担当医師と折衷案を模索。
「帰宅を許可するが、痛みが再発出したときは入院」で決着。
精算を済ませて帰宅。
そのまま自室で就寝。途中何度か目が覚めトイレに行くも痛みはなかった。
小便は出ず、水様性の大便の症状はそのままであった。

つづく

2019年04月03日